すべては、著者の妻メアリーが泣きながら帰宅したときに始まった
平日の仕事中にいきなり帰宅して立ったまま泣きじゃくっていた彼の妻は、幼い子ども2人と夫、つまりは家族を養わなければというプレッシャーに押しつぶされそうになっていた
夫である著者は企業社会になじめず、妻がコロラド大学を卒業して内務省水利再生利用局への就職が決まると、無計画に退職してそのまま専業主夫となった
当時のアメリカの表現で「ミスター・マム」と呼ばれ、要は”ヒモ”と見なされていたそんな男が、どのようにして大金を得るに至ったのか
その具体的な手法を学ぶことができるのがこの本ってわけだ
プロダクトローンチとは
前回の予告に書いたとおり、最近Facebookで”プロダクトローンチ”という単語が目につくようになってきた
あまりに頻繁に目にするようになったので気になって調べてみると、何やら見覚えのある表紙が出てきたんだよね
それがこの本『ザ・ローンチ』だ
うん、まあその、なんだ……かなり長いこと積んであった本なんだけどね
プロダクトローンチというのは、簡単に説明すると”セールスプロモーション手法のひとつ”だ
著者によると、「アイデアが1つあれば、手持ちの資金がほとんどなくても、わずか数日で開業してすぐに取引が動き始め、利益をすぐに手にできる手法」とのことだ
従来のプロモーションの場合
従来というか、ごく一般的なプロモーションはこんな感じ
- 商品の販売を開始する
- どうやって売るか考える
- 集客して売り込みをかける
オンライン販売であれば広告で見込み客を集めて販売ページに誘導し、そのまま購入させるというお馴染みのやり方だ
この手法では、既に発売されている商品に合うような見込み客をいかに効率よく集めるかが重要なポイントになる
問題は、どんなに素晴らしい広告や販売ページを作っても、そもそも売れ行きの最大値が商品力によって大きく左右されるところなんだよね
ちなみに、こっちの方法で最大限の成果を上げるにはネットで「女性」に売るやウェブセールスライティング習得ハンドブックを読むのがオススメだよ
プロダクトローンチの場合
- 見込み客のリストをつくる
- 見込み客にアンケートをとる
- 商品を開発したり、どうやって売るかを考える
- 見込み客との間に絆をつくる
- 商品の販売を開始する
見てわかるとおり、プロダクトローンチでは商品の販売を開始する前に集客をはじめる
わかりやすい例で言うと、アップル社がiPhoneなど新製品の発売前にカンファレンスでプレゼンテーションしているのが近い
商品の発売前に話題を呼び、期待を高めた状態にしておく手法なんだ
アップルのカンファレンスと違うのは、商品を開発するために一定の属性に基づいた見込み客を集めるというところ
つまり、見込み客の求める要素を聞き取りながら商品を開発していくんだ
一定の属性というのは、もちろん自分の提供できる商品やサービスの顧客になり得る人たちのことだよ
見込み客からすれば、自分の欲しいと言った商品が出てくるわけだから、後は価格次第で購入しちゃうってわけだ
ここまでの知識が一繋がりになった瞬間
これってつまり、「A4」1枚アンケートで利益を5倍にする方法やお客様に聞くだけで「売れない」が「売れる」に変わるたった1つの質問、ディズニーのすごい集客で書かれていた顧客へのヒアリングが中心になってるんだよね
これらの本は既存商品やサービスに対してアンケートを取って広告や販売ページに反映するって内容だったけど、商品開発の段階でやっちゃえば確かに「わずか数日で開業してすぐに取引が動き始め、利益をすぐに手にできる手法」になり得るよね
ちなみに、『マネジメント』で有名な経営学者・社会学者のピーター・ドラッカーも、顧客の声を聞くことに言及している
「顧客が価値があると考えるものはあまりに複雑であって、彼らだけが答えられることである。憶測してはならない。」
「顧客の元へ行って、答えを求める作業を体系的に行わなければならない。」
プロダクトローンチの手順
プロダクトローンチの手順は主に4段階
- プリ・プリローンチ
- プリローンチ
- ローンチ(オープンカート)
- ポストローンチ
1. プリ・プリローンチ
プリローンチ前のウォームアップとなる段階
この段階では徹底的に売り込みを”しない”
市場の関心を引き寄せ、見込み客リストを作る段階
顧客アンケートをとるのもこの段階だ
2. プリローンチ
商品やサービスに対する見込み客の興奮と期待を高める段階
動画・PDF・レポートなど、見込み客に対して価値の高い一連のコンテンツを連続してリリースする期間
見込み客からの質問に答えたりといったやりとりを通して、商品に対する否定的な意見や、見込み客が共感するセールスメッセージなど、市場に関する情報を深く読み取ることも目的としている
3. ローンチ(オープンカート)
商品の販売開始期間
希少性を演出して販売効果を高めるため、販売期間を必ず決めておく
販売終了にしない場合は、期間終了後の値上げや特典消失などで希少性を演出する
4. ポストローンチ
購入した新規クライアントへのフォローアップや、購入に至らなかった見込み客へのフォローアップをする段階
今回購入に至らなくても、次の商品のローンチ時にそのまま見込み客とすることができるため、フォローアップは重要だ
本にはもっと具体的な手順が書かれているよ
この記事ではざっと概要しか説明できないけど(400ページくらいある厚い本なので)本の中には具体的にどうやって見込み客を集めて、どんなメッセージを送って、何をどの順番でやればいいのか詳細に書かれている
もしあなたがこれから起業しようとしていたり、何か新しい商品やサービスを開発しようとしているなら、ぜひこの本を購入してプロダクトローンチを試してみてほしい
今のところ、僕が最も効果が高いと見込んでいる販売手法だ
僕も何かプロダクトローンチで販売できる案件がないか、虎視眈々と実践するチャンスを狙ってるよ
そうそう、ちなみにこの本、出版社から直接購入すると、送料無料でさらに90日間の返金保証がついてるよ
読んでみて気に入らなければ90日間いつでも返品できるから、まずは気軽に買って読んでみてほしい
次回予告
次回は”記憶”と”年齢”に関する話
年齢を重ねると記憶力が低下していく……なんて思ってない?
実はそれ、もう間違いだと証明されてるって知ってた?
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