しーっ……親愛なるフォロワーの皆さま、ここにソーシャル上で影響力を高めるための秘密があります
ソーシャルマーケティング(SNSマーケティング)という言葉が生まれてから、もうずいぶん経った気がする
今やソーシャルネットワークで何か発言するたびにRTやいいねが大量に発生する有名人は、その存在自体が生活の糧になるほどの影響力を持つようになった
昔から影響力は信用の基準として人が必ず考慮する重要な要素だった
○○さんが言うんだから間違いない、○○の製品を買っておけば安心だ、というフレーズを誰もが言ったり聞いたりしたことがあるはずだよね
つまり長期的影響力は、ビジネスの継続に必要不可欠なんだよね
今回は、その影響力を得るための方法や考え方について書かれた本を紹介するよ
自分がどれくらい影響力を持っているか確認する
Kloutというサービスを知っているかな
Facebookが日本で流行り始めた頃からSNSを利用している人たちなら、もうすでに「そんなのあったなぁ、懐かしい」という人もいるだろうね
KloutはSNS上での影響力を数値化してくれるサービスで、フォロワー数やRT・いいねなどの獲得数といったソーシャル上の評価を基にしている
数年前にビジネスシーンで一時期メチャクチャ流行って、そのあとあまり話題にならなくなったけれど、今でもSNS上の影響力を計る指標として用いられているんだ
まあ、なんというかドラゴンボールのスカウターみたいなもんだ
このKloutスコアが50を超えたあたりから、いわゆる”インフルエンサー”と呼ばれる”影響力のある人”の仲間入りらしい
この本でも影響力の指標にKloutスコアを用いていて、スコアをどのようにして上げるかといった手法や考え方が紹介されている
スコアを上げるにはコンテンツを提供しろ
Kloutスコアを上げる、ひいては影響力を高めるには、説得力のあるコンテンツ作成が肝心だと著者は言う
人を引き込む強力で説得力にあふれたコンテンツを提供し、フォロワーと誠実に接しながら関係を構築することが必要だ
ちょっとイメージしにくいかもしれないけど、株式会社タニタさんはこういったところが上手いので参考にするといい
たとえば、僕が以前「体組成計って1日のうちいつ乗ったらいいんですか?」と質問したことがあるんだけど、気軽に返事してくれた
質問への返信の他にも、タニタの新製品や新サービスを企画段階から見せてくれたりもする
こんな風に人が抱える問題への解決策を提供し、目標達成を促す新しいアイデアを継続的に発信していかなければならない
もちろん、説得力にあふれたコンテンツを作成するには、時間と努力が必要だけどね
ジャスティン・ビーバーはKloutスコア満点をとったことがある
Kloutスコアは100点が満点なんだけど、アメリカ人歌手のジャスティン・ビーバーは満点をとったことがある
世界的に有名な芸能人だけど、彼はフォロワーと直接会話することでも知られている
発言すれば必ず万単位でリツイートされるし、積極的に慈善事業に協力している
他の有名人たちでも、Kloutスコアの高い人はやはりフォロワーと気軽に会話している人が多いみたい
重要なのはフォロワーの数じゃない
フォロワーの数はもちろん評価基準ではあるけれど、例えば数だけフォロワーを増やしても意味がない
重要なのは関わりを持つフォロワーの数、つまりリプライ・RT・シェア・いいね!といった反応を返してくれるエンゲージメントが大事なんだ
継続的かつ適切なマーケティング手法にのっとった方法とは、以下の3つ
- フォロワーと結びつきを持つ
- 魅力にあふれたコンテンツを提供する
- それを長期にわたって維持する
ジャスティン・ビーバーがKloutスコアで満点をとれたのも、上記の3つをものすごい規模でやっているからなんだよね
ソーシャルメディアは無料じゃない
こういった活動をやらないといけないので、SNSマーケティングには時間も努力も必要だということが分かってもらえたと思う
アカウントの開設は無料だけど、管理運営には専門知識が必要なんだよね
つまり専門職の人材育成と同じで、時間と知識と努力を投入しないといけない
ということは人件費が発生するよね
言っておくけど、ソーシャルマーケティングは事務のお姉さんが片手間にやって成果がでるようなもんじゃない
それなりに予算を注ぎ込む必要があって、他のマーケティング活動と何ら変わりはないという認識はもっておいてほしい
そして、ソーシャルマーケティングの担当者は強制的にやらされるのではなく、フォロワーとの交流が好きで”楽しい”と思える適正のある人を任命しないと、最悪それが原因で退職してしまうことになるだろうね(実際、何人か知ってる)
ここぞという集団に身を置いてみる
ファンを獲得する他に、仲間を得るという方法もある
先に紹介したタニタのツイッター担当者さんは、シャープやキングジムといった他企業の公式アカウント担当者さんとの交流も活発なんだ
著者も本の中で「最大の成功を手に入れるためには、同業者が集まるグループや、自分の提供するサービスの顧客が集まるグループに所属する必要がある」と語っている
コミュニティーに貢献して影響力を得る最前の方法の1つは、たとえ同業者であってもメンバーに可能性を与えること
まずは自分から他人に宣伝協力を申し出ることだ
他人の成功を支援すれば自分も成功することは、ロバート・B・チャルディーニが影響力の武器の中で紹介した”Reciprocity”で証明されているよね(直訳すると相互主義だけど、日本語版では”返報性”と意訳されている)
Kloutスコアは副産物にすぎない
情報を得る際に差し出さなければいけない代償は、”時間”
つまり、この世でもっとも貴重なものを払わなければならない
当然、人が時間を差し出してもいいと思えるような有益なコンテンツを提供することも大事だ
けれど、そこでSNSユーザーが犯している最大の過ちは、ソーシャルメディアにおいて自分を”情報の発信者”(ブロードキャスター)だと考えていることだ
SNSにおいて大事なのは、人と会話を持つことであり、双方向的なコミュニケーションなんだ
誰かにリプライもらったら必ず返事しないといけないし、質問されたら答えられないといけない
こうして積極的にフォロワーと交流していくことでソーシャル上の影響力はどんどん高まっていくだろう
Kloutスコアはあくまで副産物に過ぎないということを忘れないでほしい
フォロワーとの交流を通して高まった影響力の指標として見るものであって、決してKloutスコアを高めることが目的にならないようにしてほしい
スパム的な手法でKloutスコアだけ上げても、実際の影響力が高まってなければ意味ないんだから
次回予告
長尾さんのおすすめの本がほとんど読みたくて読みたくて……全部読んだら生活が厳しくなりそうなほどです
というありがたいメッセージをいただきました!
そこで次回は、「自分で本を買わなくてもタダで読める方法」について書いてみようと思う
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