もしあなたがいままでに、自分で書評・読書レビューを書こうと思ったり、ブックレビューブログを立ち上げようと考えたことがあるのなら、この記事はきっとあなたのお役に立てるはず
今回ご紹介する本の著者は大阪で電子書籍の制作・出版を主にする株式会社RJ所属のライターユニット
新聞・雑誌・Webメディアで書評やコラムを執筆するプロライターのノウハウが詰まった一冊をご紹介しようと思う
書評の書き方、誰か教えて!
スティーブン・コヴィー氏の『7つの習慣』で「読んだ本を48時間以内にアウトプットすることで、学習効果が最大に高まる」とあるせいか、書評や読書レビューをブログに書く人が増えているように思う
かく言う僕も以前から何となく読んだ本はアウトプットしないと何も身についていないことを体感として感じていて、少し前から読書ノートを書き始めたんだけどね
ついでにブログを立ち上げて世間に発表しようかと考えたのだけど、「書評」と考えてしまうと何を書いていいやら分からないんだよね
何をどう書くのが「書評」なの?
そういえば、小学校で読書感想文の書き方が分からなくて、結局は内容のダイジェストに終始していたっけな……
あの頃の二の舞にしないためにも、書評ブログを書くにあたって、「書評とは何か」「どう書くか」を勉強するために本書を読んでみた
書評とは、本を読んでなにを吸収したかを他人に推薦する文章のこと
書評とは、ひとことで言えば推薦文のことだ
読後の自分の変化を記すことで読んだらどうなるかを想像させ、本という商品の「使用後」の効果を伝えるための文章を指す
本の中身についてネタバレしないように、要約だけでジャンルや雰囲気が伝わるよう内容をまとめなくてはいけない
(小学校の読書感想文のように内容そのままダイジェストで書いてはいけないということだな)
「もう内容分かったから自分で読まなくてもいいや」と読者に思わせないよう注意しないと
また、書評に限らず文章には「型」がある
型に沿って書くことで考えがまとまりやすくなり、伝えたいことが伝わりやすくなるんだよね
書評の型は起承転結に対応させた「トピック・要約引用・解説補足・コメント」の4ステップだ(各ステップの詳細説明は本書で)
あれ? これセールスライティングに似ているなぁ
僕の本業はWEB製作屋で、ライティングも日常的にやっているんだけど、書評ってセールスライティングとほぼ同じだと気づいた
ということは、セールスライティングのために勉強してきた文章構造とか表現がそのまま使えるんじゃないか
逆を言うと、書評を書く習慣をつけることでセールスライティングの実践練習にもなるということだよね
なんだかすごく書評に対してやる気が出てきたぞ
セールスライティングが書評と結びついただけでも本書を読んだ価値はあったと思えるなぁ
本は話題性が重要
これすごく目からウロコだったんだけど、書評を書くにあたって本の話題性が重要らしい
- 何か受賞したとか
- 何万部売れてるとか
- 書店ランキング何位だったとか
- テレビで取り上げられて話題だとか
正直、読みたい本を好きに読んでレビューすればいいんだと思ってた
でも確かに話題性がないとそもそも書評に対して興味をもってもらえないもんなぁ
そういえば、ラジオで浜村淳氏が映画紹介してるのも話題の映画を取り上げてると気になって聴いちゃうな
著者は商業で書いてるライターさんだから、そこは死活問題だったりするんだろうな
299円で一生使える知識が買える
Kindleで販売されている電子書籍は低価格で読めるインディーズ的な本がたくさんあるが、本書もそのうちの一冊
本書を読めば何を書いていいか分からない人も書評を書けるようになるはず
「必読」と書かずに必読と思わせるような書き方をしなくてはいけない、とかのプロ視点も参考になる
販売価格299円、KindleUnlimitedの読み放題対象でもあるので、会員であれば一読して損はないよ
3秒で見返す! 本書のポイント
- 本を読んでどうなるかを伝える
- 「意見」ではなく「事実」を書く
- 要約だけでジャンルや雰囲気がわかるように書く
1分でわかる! 本書の要約
- 書評とは、ひとことで言えば推薦文
- プロは悪口を書かない
- 読んだらどうなるかを想像させる
- 書評は本を読んでなにを吸収したか他人に伝える行為
- 書評の構成はトピック→要約引用→開設補足→コメント
- 話題にする価値のない本は取り上げるな
- 引用は全体の3分の1以下に
- 「必読」と書かずに必読と思わせなければいけない
- 読者が欲しいのは意見より事実
- 実況中継型は強い印象を与える
- 要約で伝わらない部分は解説に
- 要約だけでジャンルや雰囲気が伝わるよう内容をまとめる
- 自分の体験を書評の付加価値にする
- 自分の得意分野とターゲットの興味の接点を見つけて書くのが書評