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読書家の長尾さん

禁止を実行に変えれば意志力を高めることができる

意志力を高める『スタンフォードの自分を変える教室』実践編 連載

禁止を実行に変えれば意志力を高めることができる

更新日:

これが意志力の「やらない力」の限界をカンタンに突破する方法です

読書家の長尾さん
『スタンフォードの自分を変える教室』の内容を実践していく連載、第43回!

悪い習慣を捨てて良い習慣を継続して「自分を変える」本の実践記録の連載

「やらない」を「やる」に変えればすべて上手くいく

今回の見どころ

読書家の長尾さん
前回の予告通りなんだけど、今回の内容ってどうも矛盾してると思わない?

「考えろ、でもやるな」までは分かるけど「やらない」を「やる」に変えるってどういうことやねん

読書家の長尾さん
まあ心理学的には一種のリフレーミングになるんだと思うけどね

見方を変えるってことか?

読書家の長尾さん
おっと……じゃあ詳しく見ていこうか

「思考」を抑えつけず「行動」だけ自制する

前回に続いて今回もチョコレートを使った実験エピソードの紹介から始めよう

ハーシーズのキスチョコっていうチョコレートがあるのは知ってるかな?

このキスチョコが入った透明な箱を100名の学生に配布して、48時間持ち歩くように指示をした

箱の中のキスチョコはもちろん、他のチョコレートも一切食べてはいけないルールだ

学生たちは2グループに分けられ、それぞれ異なるアドバイスを受ける

Aグループ

「キスチョコを食べたくなったら気を紛らわしなさい、そして食べたいと思ったことを自ら戒めなさい」と指示された

たとえば「このチョコ、ほんとに美味しそう……ひとつだけ食べちゃおうかな!」と思ったりしたら「チョコレートは食べてはいけない決まりだし、食べる必要なんかない」と考えろという指示だ

Bグループ

意志力を高めるならシロクマに気を付けろ』で出てきたシロクマ実験の話と皮肉なリバウンド効果についての説明を聞かせてアドバイスした

「チョコレートを食べたい気持ちをムリにうち消そうとしないように」
「むしろチョコが食べたくなったことを素直に認め、チョコについて思ったことや感じたことをすべて受け入れること」

ただし「思った通り、感じた通りに振る舞う必要はない」のだと思い出すよう指示した

48時間後、頭に浮かぶ考えをムリにコントロールしなかったBグループの学生たちは、チョコレートを食べたいという欲求が起きた回数が最も低かったことが分かった

面白いことに、この受け入れ戦略が最も効果があったのは、普段は食べ物に関して特に自制心が働かない人たちだった

ちなみに欲求を抑圧するよう指示されたAグループのほうにも、普段から食べ物に関する欲求で悩んでいる学生たちはいた

こちらはBグループとはうってかわって、気を紛らわそうとしたり食べたいという気持ちを否定しているため、それはもう悲劇だったそうだ

ところがそんなAグループの彼らも、ムリに思考を抑えつけるのをやめてみると、キスチョコもそれほど欲しくなくなり、食べてはいけないチョコレートを持ち歩かなければならないことも、それほどストレスに感じなくなった

ちなみに思考や感情を受け入れる戦略に従った学生たちは、2日間もおいしそうなチョコのおあずけを食らいながらも、誰ひとりとしてつまみ食いをしなかったそうだ

意志力の実験:欲求を受け入れる─ただし、従わないで

今回の課題は意志力の実験が2つある

科学的な研究や理論にもとづいて自己コントロールを強化するための実践的な戦略、意志力の実験

まず最初は、「欲求を受け入れたうえで従わない」という実践

<ハーシーズ>のキスチョコ実験で、シロクマのシバウンド効果を学んだ学生たちは、欲求を感じてもうまく切り抜けるための4段階の方法をアドバイスされました

今週はチョコレートであれ、カプチーノであれ、メールのチェックであれ、あなたが最も手を焼いている欲求にうまく対処するために次の方法を試してください

(1) 誘惑や欲求を感じていることに気づきましょう

(2) すぐに気を紛らわそうとしたり否定したりせず、自分の欲求や気持ちを素直に受け入れましょう

(3) 落ち着いて考えましょう 思考や感情は必ずしも自分でコントロールできないとしても、それに対してどう行動するかは自分で選択することができると認識しましょう

(4) 大事な目標を思い起こしましょう 実験に参加した学生がキスチョコを食べないという決心を思い出したように、あなたが大事な目標を達成するために自分で決めて守っていることを思い出しましょう

以前の記事でも書いたけど、記事の更新を止めたくなるときは大抵が疲れているとき

7月末は毎年メチャクチャ忙しい時期で、何かやるならこういう時期に被らないよう計画を立てないといけないな……と身に染みるほど疲労も極限状態だ

もう今週は毎晩「あーしんどい! 今日はもうさすがに無理じゃね!?」と思ってしまう

その点では上記の(1)と(2)はクリアできているかな

(3)については、この連載を通して身につけてきた数々の知識によって今のところ良いほうに選択できている

中でも今いちばん役立っているのは『意志力の限界を突破するまで高める』で勉強した部分だ

「自分で今限界だと思っていても、実際には動けるんだぞ……」というマインドセットができているおかげだと思う

そのうえで(4)について思い出すと、自然と読書ノートを開いて記事に起こす作業に取り掛かることができているよ

「禁止」を「実行」に変えればうまくいく

ケベックのラヴァル大学の研究者たちは、ダイエットにおいて「何を食べるべきか」に注目するというユニークな研究を行っている

この研究に基づくダイエット方法では、食べてはいけない食品のリストを配布することもなければ、カロリー制限も特に注意しない

そのかわり「食品によって私たちはどれほど健康になり、喜びを得ることができるか」という部分を強調するらしい

参加者には健康を改善するために、運動をはじめとして「自分自身で何ができるか」を考えてもらう

一般的な「あれをしてはいけない、これをしてはいけない」という考え方はしないそうだ

つまりここまで勉強してきた思考の抑圧をしないという理論に基づくダイエット方法なんだけど、さらに言えば「やらない力」の意志力チャレンジを「やる力」のチャレンジに変えるという考え方をしている

読書家の長尾さん
食品に対して戦いを挑むのではなく、健康を追求するという考え方に変えるんだ

この理論に基づいてダイエットすると、参加者の2/3は体重が減少していた

通常ダイエットをしても大体16日間で元の体重に戻ってしまうそうだけど、16カ月後の追跡調査でも減ったままの体重を維持していたそうだ

さらに参加者たちはプログラム修了後「食べ物に対する欲求を前ほど感じなくなってきた」と話している

中でも一番体重が減ったのは、食べ物について最も柔軟な態度を取れるようになった女性たちで、アレコレと禁止するのをやめたら、見境なく食べるどころか以前よりもずっと食欲をコントロールできるようになったらしい

読書家の長尾さん
この実験以外にも、こうしたアプローチによる数々の実験が「やらない力」を「やる力」に変える方法に効果があることを示しているんだよ

意志力の実験:「やらない力」を「やる力」に変える

科学的な研究や理論にもとづいて自己コントロールを強化するための実践的な戦略、意志力の実験

今回2つ目の課題は「やらない力をやる力の意志力チャレンジに変えて考える」という実践

「やらない力」のチャレンジを「やる力」のチャレンジに変えて成功した例はダイエットをしない人にもおおいに参考になるはずです

あなたにとって最大の「やる力」のチャレンジについて、次のどれかの方法を試し、以前とは逆の方向から攻めてみましょう

というわけで3つの思考アプローチから考え方を変える練習をしてみるよ

同じ目的を達成するにしても、何かを「やらない」ようにする以外に、どんな方法があるでしょうか?

引用すると長いのでかいつまんで説明しよう

悪い習慣の大半はストレスを発散したいとか楽しみたいとか、何らかの効果を求めての行動

なので「悪い習慣をやめてみよう」と意識するより視点を変えて「新しい習慣を始めよう」と考えてみる

僕がこの連載を通して意志力のチャレンジとして設定している「月~金は毎日ブログを更新する」は元々「やる力」の意志力チャレンジなので、別の意志力チャレンジをしている場合で考えてみよう

たとえばダイエットなら今回出てきた「太る原因とされる食べ物を我慢する」という発想から「健康を追求する」という考え方に変えてみる

「ラーメン食べちゃいけない!」と考えるよりも「野菜を食べたほうがいいな」「豆腐をつけるとタンパク質も補えるらしい」という風に考えてみることだ

悪い習慣で時間をムダにしなければ、その時間を使ってどんなことができるでしょうか?

この考え方は僕の場合にも当てはめて考えることができる

「息抜きのしすぎ」をしなければ、その分を記事に充てることができるし、睡眠時間だって長くとることができる

そもそも睡眠不足で意志力が低下するのは『睡眠不足による脳障害で意志力が弱る!──回復する方法はある?』で勉強しているので、できるだけ睡眠時間は長くとりたいからね

あなたの「やらない力」のチャレンジを定義しなおして「やる力」のチャレンジに変えることはできますか?

これに関しては良い具体例が出ているので引用して紹介したいと思う

まったく同じことをするのでも、ときには2通りのやり方を考えることが可能です

たとえば、ある受講生の男性は「遅刻しない」という目標を「一番乗りで到着する」もしくは「5分前に到着する」という目標に置き換えることにしました

たいしたちがいはないように思うかもしれませんが、そのおかげで彼は以前よりもずっとやる気が出ました

時間通りに到着したら「レースに勝った」と思うことで、めったに遅刻しなくなりました

やってはいけないことよりも、むしろやりたいことに注目すれば、皮肉なリバウンド効果を避けることができます

これを僕の場合に置き換えると「いついつまでに記事を書き上げてしまう」という考え方をすることができる

ここまで何度も出しているけど、結局は『10分待て!意志力を高めるまで!』の10分ルールや、『創作や作業に没頭したいのに邪魔する人がいる? これ1つだけやってください お金は使いません』で紹介したポモドーロ・テクニックの応用なんだよね

息抜きがしたい……よし、しようじゃないか ただしこの記事を書き終えてからだ

効率よくサッサと進めることができたら、そのぶん後で長く息抜きの時間をとることができるぞ

こんな風に「後で息抜きの時間を長くするために今頑張る」と考えることで、余裕のない状況ではあるもののその中で最大限にゆとりを確保しようとして頑張ることができているんだ

まとめ:「やらない力」を「やる力」に変えて考えるだけで意志力を高めることができる

思考や欲求を抑圧すると皮肉なリバウンド効果が大きくなってしまうのは、ここまで勉強してきた通り

なので何かを「禁止」するという考え方ではなく何か別のことを「実行」するという考え方に置き換えることができないか考えてみることが重要だということが理解できた

読書家の長尾さん
頭にこびりついて離れないのが「良い習慣」であれば、それを「やってしまう」のはむしろ良いことだからね

次回予告:欲求の波乗りジョニー

意志力を高めるうえで、時に欲求や衝動の波がドッと押し寄せてくる場合がある

そんなときはその波に抗おうとせず、うまく衝動を観察して波に乗ることが重要だ

次回はそんな考え方を「拷問」とも呼ばれる実験と一緒に紹介するよ

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