速読と勉強法を用いた書籍読書術の実践と本の書評レビュー

読書家の長尾さん

少しでも進歩すると意志が弱い自分に!? ToDoリストは作るな!

意志力を高める『スタンフォードの自分を変える教室』実践編 連載

少しでも進歩すると意志が弱い自分に!? ToDoリストは作るな!

更新日:

あなたの意志が弱い理由、それは進歩していることを自覚してしまったからです

読書家の長尾さん
『スタンフォードの自分を変える教室』の内容を実践して意志力を高める連載、第17回!

「自分を変える」本の実践記録、良い習慣を継続して悪い習慣を捨てよう!

一緒に実践すれば、きっとあなたも「自分を変える」方法を見つけられるよ

今日のキーワードは「欲求の解放」

前回の記事「あなたの意志が弱い理由は罪のライセンスだった」では、モラル・ライセンシングというのがいかに厄介かを知ることができた

このモラル・ライセンシング、何かを少しでも進歩させる──たとえば「やることリスト(ToDoリスト)」を作っただけでも発動してしまうらしいんだよね

脳が勝手に「やるべき目標」を切り替える

誰でも進歩すると、それをいいことについサボりがちになってしまう

読書家の長尾さん
思いあたる経験がある人も多いんじゃないかな

これを科学的に明らかにしたのが、シカゴ大学ビジネススクールのアイェレット・フィッシュバッハと、イェール大学マネジメントスクールのラヴィ・ダールの研究結果

ある実験でダイエットが順調に進んでいる参加者と面会し、各自の理想体重にどれだけ近づいたか確認した

参加者は奨励賞としてリンゴかチョコバーのどちらかをもらうことができる(どちらを選ぶかは参加者自身)

その際、参加者を2つのグループに分けて調査したんだ

  • A: 理想体重にどれだけ近づいているかの進歩を自覚させたグループ
  • B: 進歩の状況を確認させなかったグループ

するとAの進歩を自覚したグループは、気分がよくなって85%もの人がチョコバーのほうを選んでしまったらしい

対して進歩の状況を確認させなかったグループは、チョコバーを選んだのは58%に留まったそうだ

まだダイエットが成功したわけではなのに、進歩することで気がゆるんでしまい、相反する二人の自己(自己コントロールと本能)のせめぎあいが始まってしまうんだ

読書家の長尾さん
本能の誘惑 → 自己コントロール → 進歩 → モラル・ライセンシングのワナ と、このようになっているわけだね

勉強でも同様の結果が

別の実験では学業の面でも同様の結果が見られた

試験勉強を何時間くらい行ったかを確認した学生は気分がよくなり、その晩は友達と飲みに行ってしまう確率が高かったそうだ

欲求の解放

ダイエットにせよ勉強にせよブログを書くことにせよ、長期的な目標に対して進捗が見られると、脳は精神機能のスイッチを切り替え、まだ達成されていない目標へ注意を向けさせてしまう

すると自己コントロールによって抑えつけていた欲求が高まり、少しでも誘惑を感じると抑えがたくなってしまうんだ

心理学者たちはこれを「欲求の解放」と呼んでいる

たとえば、退職後のために投資プログラムを始めた人の場合、「貯蓄をしたい」という願いが満たされて今度は「買い物をしたい」という欲求が頭をもたげてくる

もちろんまだ投資プログラムは始めたばかりで実際に貯蓄は達成されていないワケだけども

もうちょっとカンタンな例で言うと、ファイルの整理をすることで「はりきって仕事をしよう」という欲求が満たされる

すると「テレビでスポーツでも観たい」という欲求が頭をもたげてくる

言わずもがな、はりきって仕事をするのはこれからの話なんだよね……

読書家の長尾さん
たぶん片付けの最中に気になる本を見つけてしまって、読みだすと止まらなくなるのも同じ理由なんじゃないかな

意志が弱い原因になる「やることリスト」

ここまで読んである程度予想がついた人もいると思うけど、タイトルにある「ToDoリストは作るな」というのもこれと同様の理由から

実際のところ「やることリスト」を作った段階では、これから何をすべきかがハッキリしただけ

それなのにリストを完成させた達成感が大きくて、まるで目標に向かって進歩したかのように満足してしまうんだ

  • 本や情報商材を買っただけで満足 → 放ったらかしでロクに読まない
  • 自己啓発セミナーや交流会に参加しただけで何か達成した気になってしまった → その後なにも変わってない
  • 投資のための口座を開設しただけで達成感 → 実際の運用はしない
読書家の長尾さん
ほらドキッとしたでしょ? あなたのことですよ

こんなふうに進歩にばかり注目していると、かえって成功から遠ざかってしまうんだ

もちろん進歩すること自体は問題じゃなくて、進歩が気分に与える影響が厄介なんだよね

まあちょっとくらい進歩したからって有頂天になったりせずに、目標から目をそらさなければ大丈夫なんだけど

実際のところ進歩することでもっとやる気が出たり、自己コントロールがさらに向上することだってある

でも人間って油断すると努力をやめてもいい理由を探してしまうので、しっかり意識しないとそうなることはほぼないと言える

進歩をさらなるやる気に変えるには、目標に向かってひたむきに努力してきたからこそ進歩したんだと認識しないといけない

読書家の長尾さん
どうすればそんなふうに考えることができるんだろうか

努力をやめてもよい理由を探してしまうのが人間

  • A: 「目標の達成に向けて、自分でどれくらい進歩したと思いますか?」
  • B: 「あなたは目標を達成するために、どれくらい真剣に努力していますか?」

Aの質問をされると、その後で以下のような目標達成を妨げるような行為をする確率が高くなる

  • 運動するのをサボる
  • 勉強せずに遊びに行く
  • 買い物で散財する

逆にBの質問では、そういった目標の達成を妨げるような行為はしなくなる

AとBの違いは、「心構えが異なる」だけ

自分のやってきたことを振り返り、目標をあらためて心に深く刻み、その目標に向かって自分がいっそう努力したくなっているかどうか

読書家の長尾さん
たったそれだけのことで、自分の行動についての解釈のしかたが大きく変わってしまうんだね

意志力の実験:「なぜ」を考えれば姿勢が変わる

科学的な研究や理論にもとづいて自己コントロールを強化するための実践的な戦略、意志力の実験

今回は「進歩」ではなく「努力する姿勢」に注目してみよう

どうすれば自分の「進歩」ではなく「努力する姿勢」に注目できるでしょうか?

香港科技大学とシカゴ大学の研究によって、ある戦略が示されています

誘惑に負けなかったときのことを学生たちに思い出してもらったところ、ライセンシング効果が生じ、そのあと70%の学生が自分を甘やかす行動をとりました

しかし”なぜ”誘惑に負けなかったのかと理由をたずねたところ、ライセンシング効果は見られず、こんどは69%の学生は誘惑に負けませんでした

「なぜ」という理由を思い出すのが効果的なのは、それによって自分を甘やかすような報酬についての感じ方が変わってくるからです

いわゆる”ごほうび”が目標の達成を妨げる脅威のように思えてきて、誘惑に負けて好きなことをするのがそれほど楽しそうに思えなくなります

また「なぜ」という理由を思い出すことにより、目標に少しでも近づくためのチャンスを見逃さず、目標の達成へ向けて行動できるようになります

引用部分では表現が分かりにくかったと思うので補足しておくね

誘惑に負けなかったことを思い出した学生のうち70%が自分を甘やかしてしまった

でも「なぜ誘惑に負けなかったのか」という理由を聞く質問に変えたら、自分を甘やかした学生は70%→31%に減ったというエピソードなんだ

僕の場合この連載を通しての意志力の課題は「ブログの更新を継続すること」なので、進歩のワナはしょっちゅうだ

何記事書いたからそろそろ休憩とか、何本書き溜めできているから遊んでもいいだろうとか、かなり気を付けないといけない

読書家の長尾さん
「ここまで頑張ったんだから、そろそろ少しくらいごほうびをもらってもいいよね!」と思っている自分に気が付いたら、「なぜ」自分は頑張っているのかという理由を思い出してみよう

でも僕の場合、目標を妨げるような誘惑でない場合はもう完全に負けてしまうこともある

以前ダイエットして10kg以上体重を落としたんだけど、ブログを継続することのご褒美でハイカロリーなものを食べてしまったり間食しちゃったりするんだよね

運動してた時間をブログ書くのに充ててしまってるから、ダイエットしてた時より運動量も減っている

読書家の長尾さん
あっちを立てればこっちが立たずの状態に対策しないといけないなぁ

まとめ:やるべき目標を見失わないようにしよう

長期的な目標に進歩があると「ここまで頑張ったんだから、そろそろ少しくらいごほうびをもらってもいいよね」と思ってしまうことがわかった

具体的に何か進んだわけではなく、やることリストを作っただけという程度でも進歩していると感じることも知った

「進歩」ではなく「努力する姿勢」に注目して、「なぜ」自分は頑張っているのかという理由を思い出してみよう

次回予告:意志が弱いことを自覚すれば成功する

「自分は意志が強い」「明日はもっとできる」と思っている人ほど失敗しやすいらしい

「自分を変える」ことを明日に延ばすのを防ぐための考え方も一緒に紹介するよ

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