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読書家の長尾さん

将来の自分に会って意志力を高める

意志力を高める『スタンフォードの自分を変える教室』実践編 連載

将来の自分に会って意志力を高める

投稿日:

「2カ月後のあなた」にお願いがあるのですが……無理な頼みごとはしないとお約束します

読書家の長尾さん
『スタンフォードの自分を変える教室』の内容を実践していく連載、第34回!

「自分を変える」本の実践記録として、悪い習慣を捨てて良い習慣を継続するために連載しているシリーズ

あなたは意志力を高めることができた将来の自分を想像できるか!

今回の見どころ


読書家の長尾さん
今回は将来の自分に会いにいくって内容なんだよね
タイムリープ? 電話レンジ(仮)でも使うんか?

読書家の長尾さん
それじゃ過去だろ

あと将来の自分に会うと貯金が増えるってのも気になるよな

読書家の長尾さん
こち亀のエピソードにありそうな話だよね

競馬当てたり宝くじ買ったりな

読書家の長尾さん
さてどうやって将来の自分に会いにいくのか、見てみることにしよう

2カ月後の約束なら「より多く」を引き出せる

まずは前回の記事『あなた2.0なら余裕で意志力を高めることができている』のおさらい的なエピソードの紹介から

アリゾナ大学の介在学者 アンナ・ブレマンの行ったユニークな実験の話

人びとが現在よりも将来について考えたときのほうが気前がよくなる傾向を非営利団体のために利用することができないか考えた

そこですでに定額引落で寄付する仕組みをもっている団体と協力して、こんな実験をしてみたんだ

A: ギヴ・モア・ナウ

毎月の自動引落寄付金額を「翌月から」増額するプログラム

B: ギヴ・モア・トゥモロー

「2カ月後から」増額して引き落とすプログラム

現在すでに定額引落での寄付に参加している人たちを2つのグループに分けて、それぞれのプランで増額を依頼してみた

するとやっぱり「将来の自分」に対しては気前がよくなっているので、Bの「2カ月後から」で依頼された人たちはAの「翌月から」で依頼された人たちより、32%も多く増額に応じてくれたそうだ

他の人たちにお金や労力の面で協力してもらいたいとき、将来のことに関して気前がよくなる傾向を利用するのはいい案だと思う

読書家の長尾さん
なるべく早い段階で約束を取りつけてしまうのがいいだろうね

「将来の自分とのつながり」を知るテスト

実際に2010年に行われた調査では、アメリカ人の34%が老後のための貯金をまったくしていなかった

ニューヨーク大学の心理学者 ハル・エルスナー・ハーシュフィールドは、「人々が将来のために貯蓄しないのは、まるで他人のためにやるような気がするからでは?」と考え、「将来の自分とのつながり」という指標を考案した

これは「将来の自分」と「現在の自分」を「同じ自分」としてどの程度重ね合わせて認識しているかを測る指標だ

この指標を用いることで、将来の自分とのつながりが強いほど、以下のような特徴をもっていることがわかった

  • 貯金が多い
  • クレジットカードの負債も少ない
  • 将来の自分が安心して暮らせるよう経済的な備えをしっかりしている

バーチャル体験で貯金が増える

実は今回はこのハーシュフィールドの行った様々な実験エピソードが随所に出てくることになる

このセクションでは「老後の自分に向き合う」という実験について

将来の自分を身近に感じられない──つまり「将来の自分とのつながり」が弱い人たちは、先のことを考えたお金の使い方ができないことが先ほどの指標からわかった

では逆に将来の自分を身近に感じれば、もっと貯金をするようになるのかも?

こうしてハーシュフィールドはさっそく実験してみることにした

まずコンピューター・アニメーションの専門家に協力してもらって、経年人相画(エイジ・プログレッション)ソフトウェアを用いて3次元のアバターを製作

この3DCGで実験に参加した大学生たちの「退職後の姿」を作り出したんだ

このアバターを作ったハーシュフィールドの狙いは、若い学生たちに「目の前に現れたのはたしかに歳をとった自分の姿だ」と認識してもらうことだ

学生が鏡の前に座ると、将来の自分の姿が映し出される

女子学生が頭を動かせば歳をとった彼女も頭を動かし、横を向けば横を向く

そして学生が鏡の中の年老いた自分の姿を見つめているあいだに、実験の担当者が質問をする

  • お名前は何ですか?
  • 出身地はどこですか?
  • 何か打ち込んでいるものはありますか?

学生が質問に答えると、彼らの目の前の鏡の姿が連動して、まるで将来の自分が答えているように見える

こうして将来の自分に出会ってひと時を過ごしたあと、学生はバーチャルリアリティの研究室を出る

そのあと今度はお金の使い道を決める実験に参加することになる

ここで各学生は1,000ドルの予算を与えられ、使い道を自分で割り振っていった

  • 現在の生活費
  • 遊びのお金
  • 当座預金口座へ入れるお金
  • 退職金口座へ入れるお金 など

実はこの一連の実験では、別グループに「普通の鏡で今の若い自分の姿を見ただけの学生」たちが参加していたんだけど、将来の自分に出会った学生は彼らに比べて2倍以上のお金を退職金口座へ振り分けたそうだ

この実験から分かるのは、将来の自分とのつながりが強くなると、「いま」できるかぎりの最高の自分になろうという意欲がわいてくるということ

読書家の長尾さん
もちろん貯金が増えるだけじゃなくて、どんな意志力のチャレンジにも効果が表れてくるんだよ

将来の自分とのつながりが倫理的な意思決定に及ぼす影響

将来の自分とのつながりに関する実験を通して、ハーシュフィールドはあることに気が付いた

将来の自分とのつながりが強い人は、実験にも時間通りに現れる

しかしつながりが弱い人は実験をサボり、日時を決め直す傾向が強かったんだ

そこで倫理的な意思決定に「将来の自分とのつながり」がどのくらい影響を及ぼすのか観察してみることにした

この実験ではビジネス版のロールプレイングゲームを行った

読書家の長尾さん
ロールプレイングゲームと言うとドラクエとかのビデオゲームを想像すると思うけど、アナログなテーブルトークゲームに近いものだよ

このゲームにおいて、将来の自分とのつながりが弱い人たちは、やはりあまり倫理的な行動をとらない傾向が見られた

  • オフィスで拾ったお金をネコババ
  • 他人のキャリアを台無しにする可能性のある情報を平気で漏洩したりする

さらに「詐欺を働けばお金が儲かる」というゲームでは、積極的にウソをついたそうだ

将来の自分とのつながりが弱いと、自分の行動があとでどんな結果を招こうがお構いなし

「いま」が良ければそれでいいと考えてしまいがちだ

逆に言うと将来の自分とのつながりが強ければ、最悪の衝動に負けずに自分の身を守ることができるんだ

でもさすがにバーチャルリアリティで将来の自分の姿に会いに行くのは難しいよね(少なくとも今のところは)

読書家の長尾さん
そこはご安心、そこまでしなくても将来の自分に会う方法はあるみたいだよ

意志力の実験: 未来に行って「将来の自分」に会う

科学的な研究や理論にもとづいて自己コントロールを強化するための実践的な戦略、意志力の実験

今回は「将来の自分の姿」のイメージを強化してみよう

未来に行ってみることで、賢い選択ができるようになります

次の3つは、未来を現実的に感じるためのアイデアです

いいなと思ったものをひとつ選び、今週試してみてください

というわけで3つの方法が紹介されているんだけど、そのうち1つは英語のサイトを利用する方法なので一緒に実践するのが難しい人もいるかもしれないので却下

読書家の長尾さん
カンタンな英語だけだったし、インターフェースも分かりやすかったから、その気になればできるとは思うんだけどね

そして残り2つの方法は結構似通っていたので、今回は3つのうち1つだけ引用して紹介することにしよう

将来の自分を想像してみる

数々の研究によれば、将来の自分を想像することで、現在の自分の意志力が強くなります

ある実験では、カウチポテト族に将来の自分の姿を2通り想像してもらいました

ひとつは、定期的にエクササイズを行って健康で活力にあふれた理想的な自分の姿

もうひとつは、体をほとんど動かさず、健康上の問題で苦しんでいる恐ろしい自分の姿です

どちらの姿にもはっとした彼らはカウチポテトをやめ、2カ月後には未来の自分の姿を想像しなかった実験グループの人たちよりも、頻繁に運動するようになっていました

意志力のチャレンジに関して、あなたは望ましい変化をとげ、その成果を味わっている理想的な将来の自分の姿を想像することができますか?

それとも、変化を起こせなかったせいで未来の自分は苦しんでいるでしょうか?

細かいことまでまざまざと思い描いてみてください

将来の自分はどう感じるだろう、どんなふうに見えるだろうと想像しましょう

過去の自分が選択したことを、将来の自分はどれほど誇らしく思って感謝しているだろうか、あるいは後悔しているだろうか、と想像してみてください

ちなみにカウチポテト族っていうのは、ソファー(カウチ)に座り込んだり寝そべったまま、主にテレビを観たりしてダラダラ長時間すごす人のことを指している

読書家の長尾さん
まるで「ソファーの上にジャガイモが座っている」みたいだからカウチポテトと呼ばれるそうだよ

まあそれはおいといて将来の自分の姿を想像するというのは、実は以前やってしまっているんだよね

ドーパミンで「やる力」の意志力を高める方法』に出てきた意志力の実験で、こんなことを書いてたんだけど覚えているかな?

これちょっと思い当たるエピソードがあって、何年か前に僕が役員やってた会社でまさにこれを実践してたんだよね

「○年後に自分がどうなってるかの様子をA4の紙1枚でビジュアル化しろ」ってことでそれ書いて常にデスクの横に貼って目に見えるようにしておいたんだ

いま思い返すと、その成功の様子を「望む力」の意志力にして「やる力」の意志力を高めることができてたんだろうなぁ

神田昌典氏の『ストーリー思考---「フューチャーマッピング」で隠れた才能が目覚める』や小山竜央氏の『ストーリー思考で奇跡が起きる~1%の成功者だけが知っている「人生の脚本」の作り方~』の内容がまさにこの意志力のチャレンジに相当するんじゃないかな

よしっ、今週はちょっと記事を早めに書き上げてしまって、自分の将来の姿をビジュアル化しよう

というわけで、実はもう将来の姿の想像はできてるんだよね

でもだからこそ今までこの連載を続けてこれたのかもしれない

あと前回の記事『あなた2.0なら余裕で意志力を高めることができている』で紹介した、中長期のタスクスケジュールを作るのも将来の自分の姿を想像することになっていると思う

読書家の長尾さん
これをやっているからドボンする前に細かい踏ん張りを効かせられているんだろうなという実感もかなりあるよ

まとめ:将来の自分を具体的にイメージすると意志力を高めることができる

第7章全体を通して「将来の自分を他人のように考えていると面倒なことを先送りにして将来の自分に押し付け、根拠もなく過度な期待をしてしまう」ことがよくわかった

それを防ぐためには「将来の自分」と「現在の自分」をどれくらい同じ存在としてイメージできているかが重要だと今回の記事で知ることができた

読書家の長尾さん
これからもことあるごとに将来の自分の姿を明確にイメージできるよう工夫していくことにしよう

次回予告:意志力の本を7週間実践した感想

第10章の内容はこれまでの総集編みたいで意志力の実験もマイクロスコープもなかった

だから10週間のトレーニングだけど、実質あと2週間で終わっちゃうんだなぁ

ここらでモラル・ライセンシング最大の罠が仕掛けられている気がする……よくよく注意しておこう

次回は第7章の内容を振り返って、この1週間で第7章を実践してみた感想や気づいたことを書いてみるよ

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