意志力を高める講座を8週間追体験すると、一緒に頑張る仲間がほしくなる
「自分を変える」本を使って悪い習慣を捨てて良い習慣を継続する実践記録を連載中!
今回は第8章を実践した1週間のまとめだよ
第8章は意志力と周りの人の関係が主なテーマだったね
あなたもこの1週間で実践してきた内容を振り返ってみよう
感染源が周囲の意志力を高める
ミラーニューロンという神経細胞について勉強した回だった
脳の中には『ミラーニューロン』という、他人が考えていることや感じていること、行っていることを把握するためにのみ存在する細胞がある
肥満・飲酒・禁煙など、悪い習慣も好ましい変化も関係なく意志力や誘惑への衝動が人から人へ感染していき、その仕組みの中心がミラーニューロンにあるということだった
無意識に相手の心を読むことによって自己コントロールに副作用が生じる「目標感染」についてもこの回で勉強した
目標感染は、いつの間にか自分も相手と同じ目標を抱いてしまう現象のこと
目標感染がおこると、アルバイトに励んだ学生の記事を読んでお金を稼ぎたくなったり、バーで女の子を引っ掛けた男の話を読んで行きずりのセックスがしたくなったり、誰かと同じことをやりたくなってしまう
でも実は目標感染するのは自分もある程度は経験があったり、前々からやりたいと思っていたことだけ
自分を甘やかそうとする誘惑の感染を防ぐ「免疫」を強化するため、自分の目標について一日の始めに数分間あらためて考えるかを考えるようにすればいいと知った
あわせて「どんな誘惑にかられたら目標をおろそかにしてしまいそうか」のシミュレーションをしておくことも大事だということだった
意志が弱いのは犯人の形跡を見たせいかもしれません
誰かが悪いことをしているのを見るとミラーニューロンが働いて意志力が低下してしまうけど、それは「悪いことをした形跡」を見ただけでも同じことが起こる
「駐輪禁止」の看板があるところに駐輪したり、駐車場にショッピングカートを置きっぱなしにしたりする実験のエピソードでそのことを深く理解できた回だった
こうした意志力の感染は互いに尊敬し合い好意をもっている人たちのネットワークを通じて広まっていく
なので誰かのことを「自分とは違う」と認識した場合、その相手の欲求や振る舞いが自分に感染することはないそうだ
仲間は意志力を高める重要な要素
仲間意識をもっている人たち同士では「同じでありたい」と考えてしまうため、良くも悪くも意志力に影響を及ぼす
逆に「あんなやつと絶対に仲間だと思われたくない」と感じる相手のやっていることは何であれマネしたくないと考える
仲間がやっていることは「自分もやったほうが賢明だ」と判断し、それを心理学者が「ソーシャルプルーフ」と呼んでいることもこの回で学んだ
ソーシャルプルーフは、その人の置かれた環境によっては非常に恐ろしい勘違いをさせてしまうことがある
たとえば周りの人に肥満が多い環境で暮らしていると、医学的に肥満の基準を超えていても「自分は普通」だと思ってしまう
これを意志力を高める方向に利用するなら、自分が挑戦しようとしていることを「当たり前」にやっている人たちがいる環境に身を置くのがポイントだ
何を「普通」と感じるか周りの人に大きく影響を受けて基準が変わってしまうことを利用して、上を目指すためにより高いところにいる人たちに混ざっていこう
恥とプライドが意志力を高める
人間はどんな罰を受けるよりも写真や名前を世間に晒されることを恐れる
そういった恥をかくことを恐れる意識を予防策として利用すれば確かに効果はあるけど、もし本当に恥をかいてしまったら逆に「どうにでもなれ効果」でメチャクチャになってしまう
しかも恥をかかないように意識していると、不意打ちで誘惑に遭遇したときかえって誘惑に負けやすくなってしまうことは驚きだった
そうした罠に陥らないよう意志力を高めるためには、「恥」ではなく「プライド」をもつ方向で考えるようにすると良いということが深く心に残っている
大きなケーキを目の前に置く実験のエピソードでも、プライドをもつ方向で意識すれば誘惑に打ち勝つ確率が4倍になるのが印象深かった
こうした「認められたい力」「人に認められたい欲求」を作動させるために、誰かに褒めてもらうところを想像してみよう
7つの課題:意志力の実験3つ&マイクロスコープ4つ
第8章の課題は意志力の実験が3つ、マイクロスコープが4つと盛り沢山だった
ここまでの章で最多の課題数だ
あなたの「感染源」を発見する
最初の課題は「意志力の感染源を発見する」こと
4つの質問を通して自分の周囲の人について考えてみる課題だった
周囲にどんな人がいて、意志力を高めるのにどんな影響を及ぼしているのか考えることができた
誰の「まね」をしていますか?
2つ目の課題は「自分が誰のマネをしているか考えてみる」こと
こうして冷静に振り返ってみると、色んな場面で誰かのマネをして失敗することがあるんだと気付いた
僕の場合、その日いちばん調子がいい人に合わせて酒を飲み過ぎてしまったりするのが典型的な失敗だ
意志力の「免疫システム」を強化する
3つ目の課題は「意志力の感染を防ぐ免疫システムを強化する方法」の実践
心理学者が「反作用的コントロール」と呼んでいる、自己コントロールを脅かす誘惑の感染に対する免疫反応を高める方法の実践だ
さっきも少し書いたけど、他人が欲求に抗えず誘惑に負けるのを見たりしても、一日の始めに数分間だけ自分自身の目標についてあらためて考える時間を設けておくことで誘惑の感染を防ぐことができる
併せてどんな誘惑にかられたら目標をおろそかにしてしまいそうかのシミュレーションもしておくと良いということだった
「鉄の意志をもつ人」のことを考える
4つ目は「鉄の意志をもつ人」について考えてみるという課題
自制心の強い人のことを考えることで、自分自身の意志力も強くなることを利用する
意志力を高めるチャレンジにおいて、自分が模範としたいような意志力の強い人を思い浮かべてみよう
誰の影響を最も受けていますか?
この課題では、「誰の影響を最も受けているか」考えてみることで、意志力や誘惑が感染することそのものに目を向けてみた
いちばん長く一緒に過ごしている人・尊敬する人・自分と似ている人・発言を重用する人・いちばん信頼し大事に思っている人……
こういった人たちと同じこと(いいことでも悪いことでも)をやっていないか、逆にその人たちのほうが自分と同じことをするようになったことがないか
努力するのを「普通」にする
この課題は「努力するなんて普通のことでしょ」と考えてみることで、ソーシャル・プルーフを利用する方法について考えてみる
自分の意志力のチャレンジを当たり前にこなしている人たちの中に身を置くことで、それが普通のことだという感覚を手に入れるのが目的だ
考えてみればTwitterで同様のことを実践している人たちは既に山ほどいた
「認められたい力」を作動させる
最後の課題は「プライドを利用」する実践内容だった
他人に認めてもらいたい、褒めてもらいたいという欲求を利用する
実は承認欲求というのは、マズローの欲求5段階説を説明する図でも上から2番目に描かれるほど強い欲求だ
意志力を高めるチャレンジをやりきったら、他人だけじゃなく自分自身でもどんなに誇りに思うだろうかと想像してみる
まとめ:第8章の振り返り
第8章でのポイントは3つ
- ミラーニューロンによって意志力や誘惑への衝動が「感染」する
- 同じ目標を目指す「仲間」をつくることで、意志力を高めるのに良い影響を与え合うことができる
- プライド──「認められたい欲求」を意識しておけば誘惑に打ち勝てる確率が4倍高まる
第8章は自分以外の周囲を見つめることで、周りの環境が意志力を高めるのにどんな影響を与えているか考えることができた1週間だった
7つの課題を通して気付いたこと
第8章の課題を通して、周囲の環境によって意志力を高めるのに影響を与えられたり、逆に与えたりしていることが深く実感できた
次回予告:「やらない意志力」の限界
実質最後の章、第9章では禁止がテーマになっている
「やるなと言われると余計にやりたくなる」心理について詳しく説明されているよ
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