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読書家の長尾さん

恥とプライドが意志力を高める

意志力を高める『スタンフォードの自分を変える教室』実践編 連載

恥とプライドが意志力を高める

投稿日:

失敗して赤っ恥──「ダイエットなんて二度とやらない!」と断言した人に朗報です

読書家の長尾さん
連載39回目、『スタンフォードの自分を変える教室』の実践をはじめるよ!

悪い習慣を捨てて良い習慣を継続するため「自分を変える」本の実践記録だよ

恥を知れ!プライドを持て!意志力を高めるために!!

今回の見どころ


読書家の長尾さん
近頃何人かのフォロワーさんがこの連載を絶賛してくれていて、嬉しい限り!
ほんまそれ!!
しかし実質最後になる第9章に差し掛かろうかというこの局面で連載中断したら、メッチャ恥ずかしいよな

読書家の長尾さん
相当恥ずかしい! メチャクチャ恥ずかしいよそれは!
今中断したら赤っ恥どころか全部台無しやもんな

読書家の長尾さん
そう台無しなんだよね──そして実際に失敗して赤っ恥をかくと、『意志が弱い悪循環「どうにでもなれ効果」』の内容に繋がるわけで
どんより…
想像しただけでも恐ろしいな……

読書家の長尾さん
今回はそんな「恥とプライド」に関して勉強していこう

恥の効果を利用する

何かに対して「どうしようか」と迷っているとき、人はつい「それをやったら他人にどう思われるだろうか」と考える

  • 見事に20kg痩せて同窓会に顔を出したら、みんなどんなに驚くだろう
  • いま吸ったらタバコのニオイがしなくなって喜んでくれてる娘がガッカリするだろうな……
読書家の長尾さん
ダイエットに成功して皆の驚く顔を想像すれば、毎朝早起きしてエクササイズする気になるかもしれないね

この心理をうまく利用することによって、自己コントロールを強化して意志力を高めることができる

「この目標を達成したらどんなに自分を誇らしく思うだろう」と想像する人は、最後までやりとげて「やる力」の意志力チャレンジに成功する確率が高くなるんだ

「やらない力」の意志力を高めるなら、その逆で「人に呆れられるかもしれない」と想像するのも効果的だ

読書家の長尾さん
娘のガッカリする顔を想像すると、仕事中でもタバコを我慢できるかもしれないよね

非理性的な自己コントロール

ノースイースタン大学の心理学者デイヴィッド・デステノは、こういった「プライド」や「恥」などの社会的な感情は人の選択に対して、長い目で見た損得をふまえている理性的な議論よりも速やかで、直接的な影響を及ぼすと主張している

そもそも自己コントロールというのは、ここまで何度も紹介してきたように非理性的な衝動を見事に打ち負かして、冷静な理性が勝利すること

でもプライドや恥というのは論理的な前頭前皮質ではなく、感情をつかさどる脳の領域の働きによるものだよね

だからデステノはこれを「非理性的な自己コントロール」と呼んでいるんだ

社会的な恥をかかせて不法行為に対抗する

ここはマンハッタンのチャイナタウンのスーパー

あなたが買い物をしようと店内に入ると、レジの近くの壁に何人か分の写真が張り出されていることに気付く

近付いて見てみるとそれらの写真にはこう書かれていた

「大泥棒」

そして写っている人の名前や住所と思われるものまで記載されている

これは本当にある話で、マンハッタンのチャイナタウンのスーパーでは万引き犯を捕まえると、盗もうとした品物を持たせて写真を撮る

そしてレジ近くの壁に貼り出して、万引き犯を晒し者にするんだ

シカゴでは警察が大々的にこれと同じことを、もっと大きな規模で行っている

シカゴで買春して捕まると、氏名と写真が地元の新聞で公表されることになっている

どちらも捕まった人たちを罰することよりも、むしろ万引きや買春を企んでいる人たちを震え上がらせることが狙いだ

買春経験のある男性を対象に行った調査によれば、87%がこうして顔や名前が公表されることを考えると躊躇してしまうと答えているので、思惑通りに効果は出ているらしい

人間は社会的な動物なので、刑務所暮らしをしたり、多額の罰金を支払うよりも、写真や名前を世間に晒されるほうがよっぽど堪えるみたいだ

身の安全を図るために恐怖心があったり、攻撃から身を守るために怒りがあったりするのと同じように、原始時代に仲間と良い関係を保つために「恥ずかしい」などの社会的な感情が生まれたのかもしれないね

恥をかいて落ち込んでいるときは誘惑に負けやすい

こうした恥の意識は予防策としては確かに役立つんだけど、実際に何かやらかしてしまって恥をかくと、『意志が弱い悪循環「どうにでもなれ効果」』で出てきた「どうにでもなれ効果」が発生するので注意が必要だ

ギャンブルで大損して赤っ恥をかいた人は、失った金が惜しいあまりに借金をしてでも賭けを続け、むきになって負けを取り返そうとすることを考えればわかるよね

さらに「欲求に負けてしまえばきまりが悪い思いをする」というのがわかっていても、人は欲求に負けてしまうことがある

健康意識の高い人たちを集めて行われた、ある実験の話をしよう

実験の参加者には、目の前にチョコレートケーキがおいてあるつもりになってもらい、万が一それを食べてしまったら、どんなに恥ずかしく感じるか想像してもらう

なんといっても健康意識の高い人たちだから、普段から周囲に「いかに自分が甘いものを我慢しているか」「砂糖が健康に害を及ぼす」ことを吹聴してまわっていることだろう

読書家の長尾さん
そんな人がここでケーキ──しかもチョコレートたっぷりの!──を食べようものなら、とんだ赤っ恥だ

もちろんこのとき「ケーキを食べようと思う」という人はほとんどいない

ところが今度は参加者の目の前のテーブルに大きなチョコレートケーキがドンと置かれる──ご丁寧にフォークとナプキン、それにミネラルウォーターまで添えてある

誘惑がふいに目の前に現れると、報酬を期待する気持ちにあっけなく負けてしまう

とつぜん現れたケーキでドーパミン神経細胞がいったん活性化すると、後ろめたい気持ちはかえって欲望に火をつけて誘惑に負けやすくなってしまうんだ

参加者たちは恥の意識がかえって裏目に出てしまい、この実験で誘惑に打ち勝った人はたったの10%しかいなかったらしい

もちろんこの人たちは普段から恥をかかないように気を付けていただろうね

ケーキ屋に近付こうなんて思ってもいなかったはずだ

ところがそんなとき不意打ちのように甘いチョコレートの香りがする大きなケーキがドンッと置かれたら、その誘惑に勝てる人はほとんどいないのかもしれない

プライドが意志力を高める

実はさっきの実験には続きがある

「恥の意識」だけで対抗しようとするとアッサリ誘惑に負けてしまう人たちが続出したワケだけど、「プライド」で誘惑に立ち向かうと勝率は一気に上昇するという結果が出ている

「この誘惑に打ち勝ったらどんなに自分を誇らしく思うだろう」と想像した結果、40%の参加者が一口も手をつけなかったそうだ

「これを食べてしまったら恥ずかしい」と、ただ恥をかかないように用心していた人たちは、なぜかケーキを見たとたんにワクワクしてしまった

「とってもいい匂い」「おいしそうだなあ」なんて思ってしまって、すっかり誘惑にかられてしまっていたらしい

臨床検査によって、「罪悪感を抱いていると心拍数の変動が減少する」ということが分かっている

読書家の長尾さん
心拍変動については『意志力を高めるには心拍変動数を大きくしよう』を読んでね

心拍数の変動が減少するということは、つまりは「生理学的な意志力」が低下してしまうということ

ところが「プライド」に意識を向けてみると、キープされるどころか、むしろ意志力を高める結果になる

プライドで意志力を高める効果を得るには、他の人たちが見ているつもりになるか、「見事誘惑に打ち勝ったことを後でみんなに自慢しよう」と考えればいい

人に見られていると「いい選択」をしたくなる

マーケティング研究者たちは、人は一人でパソコンやスマートフォンに向かってインターネットで買い物をするときよりも、人目がある店で買い物をするときのほうがエコ製品を買う確率が高いことを発見した

往々にしてエコ製品というのは、そうでない製品よりもお値段は高めだったりする

エコ製品を買うというのは、自分がどんなに公共心が高く思いやりがある人間かを他人にアピールするひとつの方法になっていて、意識の高い買い物をすることで社会的に信用を得たいという思惑があるそうだ

こうしたプライドの効果を応用して自分の決心を守りぬくためのヒントは、自分の意志力のチャレンジを皆に宣言することだ

読書家の長尾さん
つまり『積極的コミットメントを利用した小さな習慣』で紹介した積極的コミットメントだね

皆の前で宣言してしまうと、成功を願って応援してくれる人たちが、自分の行動をいつも見守っているのだと思える

そう思えば、「いいことをしよう」というモチベーションが益々向上するに違いないよね

意志力の実験:「認められたい力」を作動させる

科学的な研究や理論にもとづいて自己コントロールを強化するための実践的な戦略、意志力の実験

今回は「プライドを利用」してみよう

人に認められたいという人間の基本的な欲求を利用しましょう

意志力のチャレンジに成功したら、どんなに自分を誇りに思うだろうと想像します

仲間の顔を心に思い描いてください

家族や友人、同僚、先生など、いつも大事なことを言ってくれる人や、あなたの成功を喜んでくれる人のことを

自分でも誇りに思えるような選択を行ったときには、フェイスブックやツイッターで仲間に知らせましょう

でも、テクノロジーが嫌いな人には、直接会って話すほうがいいかもしれませんね

よくツイッターのダイエット垢の人がやっているけれど、「今日は仕事でメッチャしんどかったけど、せめて○○だけでもやろうと思って頑張った!」ってツイートしてるよね

ブロガーさん達も「○日連続更新記録達成!」とかのツイートをしてるのをよく見かける

「やらなかったら恥ずかしい」「やったら恥ずかしい」と考えるんじゃなく、やったら「カッコいい!」と思われるだろうな! やらなかったら「スゴイ!」とみんな思うだろうな! という考え方をするのが重要みたいだ

読書家の長尾さん
記事の更新が何度か途切れてもまた毎日やり直そうと思えたのは「継続できる方法を見つけたらみんなスゴイって思うだろうな!」って考えていたのかもしれないな

「最後の授業」で言い渡した課題

さてこの『スタンフォードの自分を変える教室』を追体験していく連載も、ほぼ終わりが見えてきた

マクゴニガル教授の最後の授業が近づいてきたワケだけど、実際の講座ではその最後の授業で受講生たちがこんな不安を口にしたそうだ

「自分が望んでいた変化を起こし始めたのはいいけれど、講座が終わったあとも最後までやりとげられるかどうか心配だ」

受講している間はお互いの経験を分かち合えるからこそ「自分も胸をはって報告できるように頑張ろう」と思っていた人がたくさんいたけれど、講座が終わってしまえばそんな相手がいなくなってしまう

そこでマクゴニガル教授は、クラスの中でもまだよく知らない人とメールアドレスを交換するよう受講生たちに提案した

「自分の目標を達成するために次の週は何をするつもりなのか、お互いに相手に話しましょう」という意図だったそうだ

こうすれば自分がやると言ったことをちゃんとやったかどうか相手に報告しなければならない、という義務感で乗り切ることができる

読書家の長尾さん
実践した受講生たちは、やがて本当に仲間として支えあう、いい関係になったそうだよ

毎週の確認をやめてしまう頃には、変化を起こそうと努力してきたことは既に生活の一部になっていて、もう誰かに報告したり支えてもらったりする必要はなくなっていたんだってさ

まとめ:恥で予防は罠! プライドで意志力を高めるのがオススメ!

恥の効果を利用する方法はあるし予防策としての効果はあるけど、もし本当に恥をかいてしまったら「どうにでもなれ効果」をもたらしてしまうことが分かった

恥をかかないように意識していると、不意打ちで誘惑に遭遇したときそれがかえって裏目に出て、誘惑に負けやすくなってしまうことも知った

意志力を高めるためにプライドをもつ方向で考えるようにすると、誘惑にさらされても持ちこたえられる確率が大きく上昇する

読書家の長尾さん
プライドをもつため、自分の意志力のチャレンジを皆に宣言して「認められたい力」を作動させよう

次回予告:意志力の本を8週間実践した感想

これで第8章の内容はおしまい

意志力を高めるには1人きりで挑戦するよりも仲間をつくったほうが良いと実感できた章だったな

次回は第8章の内容を振り返って、この1週間で第8章を実践してみた感想や気づいたことを書いてみるよ

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