ストーリー形式のビジネス本・実用書というのはとにかく読みやすいのが特徴だ
最近では”マンガで読む”というタイプの実用書も多く見かけるようになってきた
今日ご紹介するのもそんな一冊
ストーリー形式でWebマーケティングについて楽しく学ぶことができる実用入門書だよ
ストーリーは無料で公開中
今回ご紹介する『沈黙のWebマーケティング』という本は、京都にあるWebプランニング会社の松尾さんがWeb上で公開していた同じ名前のコンテンツが元になっている
オンライン版は今でも公開されていて、大筋は本を買わなくても読むことができる
この記事の最後にリンクをつけておくので、まずストーリーだけ読みたい人はオンライン版から入ってみるのもいいと思う
Web版にはない知識のコラムを追加
本のほうでは、Webで公開されていないWebマーケティングのコラムが各章の最後に追加されている
そのボリュームなんと合計約70ページにも及ぶ
他にもWeb版に比べてよい点は、先日話した紙の本と電子書籍の違いについての比較でもあったように、紙の本なのでパラパラとめくって素早く読みたい部分を探すことができるところだね
架空の企業のピンチを仮想体験して学ぶ
全体的なストーリーの背骨としては、『オーダー家具松岡』という架空の企業のピンチに雇われたWebマーケッターの”ボーン・片桐”が解決するというもの
マーケティング用語を叫びながら繰り出す必殺技は、どこか滑稽なのに読み進めていくとアツい演出に感じてしまうのが不思議だった
こういったユニークなストーリーの中にうまくWebマーケティングやWebライティングのコツが絡められていて、非常に読みやすい本だ
全体的な雰囲気や演出については、ロバート・B・チャルディーニの影響力の武器コミック版に共通する部分が見受けられたので、もしかすると影響を受けているのかもしれないな
SEOだけじゃない、Webだけじゃない
もちろん検索エンジンに評価される、SEOに強い記事を書くポイントの説明はある
検索エンジンからのペナルティーを受けないためにGoogleのガイドラインが掲載されていたり、ペナルティーを受けたときにどう対処したらいいかが実際の画面キャプチャーと合わせて書かれているのもありがたい
それだけじゃなく、マーケッターが押さえておくべき基本がわかるようにも作られている
SEOの他にもWebマーケティング全体が説明されているので、サイトデザインやコンテンツに対する考え方まで知ることができる
SWOT分析などのウェブに限らず使えるマーケティングの知識も盛り込まれていて、ストーリー部分ぜんぶ省いてコラムだけにしても実用書として成立するレベルだ
続編も発売中
続編となる『沈黙のWebライティング -Webマーケッター ボーンの激闘-』では、温泉宿を舞台にしたO2O(オンライントゥーオフライン:ウェブからリアル店舗への集客)でのWebマーケティングがテーマになっている
”SEOに強いライティングをストーリー形式で学ぶ”とあるけど、単なるキーワードだけの検索エンジン対策テクニックだけでなく、SNSでの拡散についても取り扱っている
オウンドメディアに関する内容など、Web上のコンテンツを使った”コンテンツマーケティング”に重きを置いた本になっているんだけど、Webマーケティングに限らず使えるUSP(ユニークセリングプロポジション)などのマーケティング知識についても書かれている
もちろんこちらも無料でWeb版が公開されていて、本のほうでは1作目同様にコラムが大量に加筆されているよ
次回予告
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